研究科長・学部長からのメッセージ

人文社会学部・人間文化研究科への招待

大学院人間文化研究科長・人文社会学部長 別所 良美 

 

豊かで人間らしい生き方のための持続可能な地域社会と地球社会をつくる教育
大学院人間文化研究科長・人文社会学部長

Well-beingとESD

人文社会学部・大学院人間文化研究科の教育研究は、人間の根源的な願いに応えようとする知的探求の蓄積を継承・発展させるため、1996年の学部発足以来「豊かで人間らしい生き方well-being」を教育・研究の目標として掲げています。そして地球環境の危機に直面して「持続可能な発展sustainable Development」が模索されているなか、「発展」とは物質的な富の増大ではなく、「人間的な豊かさwell-being」の広がりと共有だと考え、ESD(Education for Sustainable Development)を「豊かで人間らしい生き方のための持続可能な地域社会と地球社会をつくる教育」として本学部・大学院で実現しようと努力してきました。その最初の成果が2013年度からスタートする新しい人文社会学部です。

新しい人文社会学部

新しい人文社会学部は、「豊かで人間らしい生き方と持続可能な地域社会と地球社会をつくる教育」を実現するために、従来のカリキュラムを大幅に見直し、一つの学科の名称を変更し、「心理教育学科」「現代社会学科」「国際文化学科」という3つの学科から成り立っています。「人間」と「地域」と「グローバル」という視点から複合的に人間的な豊かさの持続可能性を探求することを目指します。

学際性

豊かで人間らしい生き方と持続可能な地域社会と地球社会の探求という目標に向け、私たちは個別分野ごとの基礎的な教育研究に取り組むとともに、課題志向型の学際的・複合的な研究教育組織をもっています。人文社会学部の3つの学科、大学院人間文化研究科の3つの分野には、それぞれ人文社会系の多様な教員が結集し、学際的な教育研究を展開できる条件が整えられています。

ローカルかつグローバル

学部・大学院のもう一つの特徴は、フィードバック・社会調査、現場での実習。インターンシップを重視し、教育研究を地域社会と密接に結びつけていることにあります。グローバル化した現代社会においては、身近な地域社会の問題は地球社会の問題と相互規定的につながっています。ローカルかつグローバルに地域社会と交流しながら、地域社会の中で学び考え、グローバルに交流し、教育研究の成果を地域社会に還していくことを目指しています。


新しい時代の要請に応える知の創出と持続可能な地域社会・地球社会の担い手の育成に努めている私たちの輪の中に、皆さんが意欲と希望を抱いて加わっていただくことを期待しています。

学部の理念と教育の目的

人材の養成に関する目的

  • 人類の豊かな未来を求めて人文科学・社会科学の諸分野について学び、今日の人間、社会、文化に関わる課題について研究して、それを社会に役立てる人材
  • 現代の地域社会や国際社会が直面する複雑な諸問題を多面的に考察し、実践的に解決していく知を身につけた人材
  • 少人数教育の演習・論文指導によって、発表・討論能力や構想力・文章表現力を身につけた人材